【はじめに】
「自分のことが好きですか?」と質問されたら、「好きではない」とか「自分なんか誰からも好きになってもらえない」と考える人は多いようです。むしろ「自分が嫌い」という人も珍しくありません。
もちろん「自分のことが大好き」とハッキリ断言できる人に出会うことは、ほとんどありません。自分のことを好きとは思えなくなった理由を質問すると、答えは人それぞれ異なります。
たとえば、親からひどい扱いをされて育ったからとか、いじめを含む思春期の被害体験、失恋、受験の失敗、就活での挫折、勤め先でのトラブル、容姿や体型のコンプレックスなど、さまざまな「自分が嫌い」な理由が挙げられます。
あなたが今抱えている「自分が嫌い」の原因を、過去に経験したことや、持って生まれてきた才能や外見などに求めることが当然のことのように思われているのは、そのような考え方を支持する心理学や精神分析があるからです。
悪いのは過去のトラウマや生まれもった才能や外見なのであって、「あなたのせいではない」といってくれる心理学や精神分析は、あなたに救いをもたらしてくれるでしょう。
しかし残念ながら・・・その救いは長続きしません。なぜならば現在あなたが抱えている問題が解決するわけではないからです。わたしたちは「自分が嫌い」という感情と、どのように向き合えばよいのでしょうか?
実は・・・「自分が嫌い」な人は、自分を好きになろうとしてはいけないのです。
その理由を、「自分が嫌いなのはなぜなのか?」、「自分が嫌いなのは悪いことなのか?」、「自分が嫌いな人がやりがちな間違い」、「自分が嫌いな人はどうすればよいか?」といったテーマに沿って説明します。是非、最後までお付き合いだください!
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