創造的エネルギーを発揮せよ

コロナ禍で10代、20代の若者の自殺者数が増加しているそうです。報道特集(TBS)では自ら命を絶とうとした24歳男性の事例が紹介されていました。

なぜ男性は自殺しようと思ったのか?きっかけは仕事が続かないことに対する自責の念だったそうです。男性曰く・・・

去年の2月に働き始めたんだけど、体調が良くなくて、2週間ぐらいで会社に行けなくなっちゃって。就職する時に給料交渉までして、自分はバリュー(価値)出せるからもっと給料上げて下さいって話したのに。あんなに言って入ったくせにすぐ辞めた俺、ダメだなみたいな・・・

【出典:TBS NEWS

そもそもなぜ仕事が続かなかったのでしょうか?それはおそらく仕事自体がやりたいことではなかったからです。そう。当たり前の話なのですが、人間は誰しもやりたくないことはやりたくないのです。

貧乏が普通

やりたくないことをやる場合、特にそれが仕事の場合、日本ではやりたくないことをやるかわりに金銭的な対価を求める……というような態度が当たり前になっています。さきほど紹介した自殺願望のあった男性も、「自分の価値」≒「お金」というような構図のなかで生きているのでしょう。

もちろんお金がほしければ好きなだけ稼げばいいのですが、やりたくないことをやるかわりに金銭的な対価を求める・・・という態度をあらためない限り、いくらお金を稼いでも幸せにはなれないでしょう。なぜでしょうか?

答えは簡単です。やりたくないことをやっているからです。やりたくないことをやっている(-)対価として「お金」を手に入れる(+)わけですから、それでプラスマイナスゼロになればいいのですが、実際はマイナスなのです。なぜでしょうか?

それは資本主義の国では、労働者は国や企業に「搾取」されるのが当たり前だからです。むしろ労働者から搾取しなければ利益はでないのです。そのような状況でもっとお金を手に入れようとするとどうなるでしょうか?

答えはわかりきっています。「やりたくないことをもっとやろうとする」のです。やりたくないことをもっと頑張ることによって、お金をもっと手に入れようとするのです。しかし頑張ってお金を手に入れたところで大きなプラスと大きなマイナスの合計はやっぱりゼロ以下(つまりマイナス)なのです。

しかも昨今の日本の状況を鑑みるに、日本の1人当たりGDP順位は下落し続けています。1990年~2000年には2位か3位をウロウロしていたのに、2020年は30位以下で韓国にも負けているという体たらくです。

労働者の賃金は上がるどころか低下し続けています。残念ながら賃金が上昇する気配はゼロです。絶望的なことに、景気がよくなればいずれ賃金は上がるだろう・・・という予測はできません。なぜならば日本の政治は格差を強化しなおかつ固定するような政策を推進し続けているからです。

「やりたくないことをやっているけど、それが仕事ってものであって、それなりに高い給料をもらっているんだからしょうがないでしょ?」と納得できる昭和という時代がありました。平成の時代になり、日本は少しずつ貧乏になり、令和になるとついに「やりたくないことをやっているのに、それなりの給料も期待できない」という時代に突入しました。

もう経済という山を削って社会の溝を埋めるという粉飾決算が通用しなくなり、貧乏であることがむしろ「普通」である時代に、どうすれば豊かに生きることができるでしょうか?答えはわかりきっています。そう。「やりたいことだけやる」のです。

やりたいことだけやる

「やりたいことだけやれ!」というアドバイスを聞いて、あなたはどう感じたでしょうか?おそらくあなたは「やりたいことだけやれればいいけど、そんなに簡単じゃないよ?」と反発したくなったのではないでしょうか?

実はわたしも社会人なりたての20代前半のとき、「やりたいことだけをやれ!」とアドバイスされたとき、目からウロコがでるどころか現実味のない提案に頭がフリーズし、そのアドバイスをすぐにゴミ箱に捨ててしまいました。

わたしが「やりたいことだけやれ!」というアドバイスをゴミ箱に捨てていた理由、それは・・・わたしの自我の働きは「やれそうな(できそうな)ことだけを効率よく、しかもできるだけリスクを回避しながらやる」というようにパターン化されていたからです。

そのため「できそうでないこと」つまりここでいう「やりたいことだけやる」という「できそうでないこと」は、頭に入った瞬間に消去するしかなかったのです。

しかし「やりたいことだけやる」というアドバイスを実行するしか「やりたくないことを必死にやり続けている自分」を救う手立てはないと悟りました。なぜか?それはわたし自身が、やりたくないことを頑張り続けた結果、冒頭で紹介したような男性と似たような状況に陥った経験があるからです。

わたしは当時、学生の頃に外資系の経営コンサルタント会社で働いており、外資系の経営コンサルタントとして「ハイパフォーマンス」を常に要求されていました。しかしわたしにとって仕事の内容は「やりたくないこと」だったのです。

やりたくないことをやっているのにハイパフォーマンスを発揮せねばならないという状況は、わたしにとっては地獄のようなもので、そのような状況は少しずつわたしの心とカラダを蝕んでいったのでした。

どうすればこの状況から抜け出せるのか?わたしの真剣な疑問に対する答えがコーチング用語でいうところの「ゴール設定」だったのです。

視座を変える

わたしは「どうすれば今のツライ状況から抜け出せるのか?」ということを考えていたのですが、なかなか答えがでてきませんでした。なぜでしょうか?もうあなたならわかるはずです。そう。自分の将来というものを、過去・現在の自分という視座から眺めていたからです。

そもそも「どうすれば今のツライ状況から抜け出せるのか?」という問題設定をすること自体が、罠にはハマっている証拠なのです。なぜならばわたしは「仕事をいつでもやめることができた」からです。

しかし「仕事をやめる」という簡単な答えですら盲点(スコトーマ)となり隠れてしまっていたのです。なぜでしょうか?

外資系の経営コンサルタントという職業は、学生の頃のわたしが心の底から望んでいたものであり、おそらくこれまで頑張って手に入れた学歴などの成果であり、周囲からの評判もすこぶる良かったからです。

そのため外資系の経営コンサルタントというせっかく手に入れた立場を捨てることは、これまでの自分の人生のすべてを否定することと同義である……と、(当時の)わたしには感じられたのでした。

そんなわたしがなぜあっさりと仕事を辞めることができたのでしょうか?それは「ゴール設定」のおかげなのです。

自分を変える唯一の方法

もしあなたが「自分を変えたい」とか、「このままの人生ではマズイからなんとかしたい」と思っているのであれば、自分の将来を過去・現在の自分という視座から眺めることを完全にやめなければいけません。

ではどうすればいいのか?答えは単純です。未来の視座(≒ゴール)を設定し、「ゴールから過去・現在の自分を眺める」ようにすればいいのです。その瞬間に盲点(スコトーマ)は消え、現在の自分がやるべきことが少しずつ見えてきます。

そしてここが重要なポイントなのですが・・・・・ゴールの視座から認識することのできた「現在の自分がやるべきこと」はすべて「やりたいこと」なのです。

「やりたくないこと」を頑張るのはツライことでありモチベーションを保つのも大変ですが、「やりたいこと」をやるのにモチベーションの管理はまったく必要ありません。だから圧倒的な集中力を発揮できるのです。

わたしは中学生1年生の時、偏差値37でした。どうしても入学したい高校に合格するために必死で勉強しましたが、受験が終われば勉強する意欲は吹っ飛んでしまいました。しかし現在のわたしは、学生の頃よりも学習意欲が高いのです。タイムマシーンにのって過去の自分にそのことを教えても、きっと信じてもらえないでしょう。

それだけではありません。外資系の経営コンサルタント会社に勤めていたときは、「仕事 ≒ つらいもの」という認識だったので、イヤな仕事をフラれそうな気配を感じると、なんとかしてそのイヤな仕事を回避しようと、やらなくていい言い訳を考えるために頭をフル回転させていました。

しかし今では毎日朝早く起きて仕事をしたいし、スキマ時間も勉強したいです。トイレにいる時間すら無駄にしたくないので、トイレにも必ず本を置くという徹底ぶりですし、移動中や趣味の自転車で運動している最中も音声学習をやっています。なぜストイックに頑張れるのか?繰り返しになりますが、わたしには「頑張っている」という感覚はありません。やりたいことだけをやっている。本当にそれだけなのです。

ではなぜやりたいことをやるともの凄いエネルギーが発散されるのでしょうか?次回はそのことについて深堀していきたいと思います。

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