ワンピースという人気漫画があります。主人公のルフィは、悪魔の実(ゴムゴムの実)を飲んでしまいゴム人間になってしまい泳げなくなってしまいます。
そんなルフィが「海賊王に俺はなる」と断言するから、仲間が集まってくるのであって、もしルフィが「海賊王になりたい」と宣言はするものの、なかなか旅に出なかったら……誰もルフィの仲間になろうとは思わないのではないでしょうか?
そう。ゴールとは「現状の延長線上の未来」(ステータス・クオ)ではダメなのです。現状の延長線上にある未来を手に入れるために「自分を変える」必要はないからです。
ではゴールとはどのようなものなのか?それを理解してもらうためのエピソードを紹介します。
思考は実現する
有名な自己啓発本である「思考は現実化する」には、興味深いエピソードがたくさん収録されています。わたしが好きなエピソードは著者のナポレオン・ヒルがなぜ『思考は現実化する』という本を出版することになったのか?ということを紹介するくだりです。
「思考は現実化する」の著者ナポレオン・ヒルは、学費を稼ぐために成功者にインタビューする仕事をはじめるのですが、初仕事で出会ったアンドリュー・カーネギー(アメリカの鉄鋼王)がとてつもない人だったのです。
当時73歳のアンドリュー・カーネギーは、25歳だったナポレオン・ヒルを3日間も自宅に引き留めて、「万人が巨万の富を築く哲学」の必要性について語るのですが、最後にこんな質問をします。

さて、私は君に三日間も『新しい哲学』の必要性について話をした。ここでわたしから君に質問がある。もしわたしがこの『新しい哲学』を一つのプログラムにする仕事を君に頼んだら、君はどうするかね。
もちろん、協力者や君がインタビューするべき人たちには、紹介の手紙を書いてあげよう。とりあえず500名だ。この成功プログラムの編纂(へんさん)には、20年間の調査が必要だが、この間、君はこの仕事をやる気があるかね?イエスかノーで答えたまえ。
もちろんナポレオン・ヒルは「やらせてください」と答えるのですが、アンドリュー・カーネギーはこんなことをいいます。

いい答えだ。気に入った。君なら、きっとできるだろう。ぜひ、やってくれたまえ。ただし、僕から君への金銭的援助は一切ない。それでいいかね?
20年間の仕事を依頼しておいて、金銭的援助がないのですから、ナポレオン・ヒルは断ろうとしました。しかしすぐに思い直して、ナポレオン・ヒルは「イエス」と答えたのでした。するとアンドリュー・カーネギーはポケットからストップウォッチを取り出してこう言ったのです。

二十九秒。君が答えを出すまでに二十九秒かかった。私は一分を超えたら君を見込みのないただの人間としてあきらめるつもりだった。この種の決断というのは、一分以内に出せる人間でなければ、その後、何をやらせてもダメなものなんだよ
兄さんは狂ってる
話は続きがあります。ナポレオン・ヒルは当時住んでいたワシントンの自宅に帰り、弟にこの話をしたのです。
すると弟は何も言わずに、ナポレオン・ヒルの話を最後まで聞き、ナポレオン・ヒルが話し終えると静かに立ち上がり、こういったそうです。
ナポレオン兄さん、俺は、一緒に裸足(はだし)で駆け回っていた小さいころや、ワイズ群のゲストラル川で一緒に泳ぎを覚えたころから、いつも、兄さんは少しおかしいんじゃないかと疑っていたんだ。今やっとその話を聞いて、もう、疑う必要はなくなったと確信したよ。これで、兄さんが本当に狂っているということがわかったからね。
ナポレオン・ヒルのエピソードを紹介することで、わたしがあなたに伝えたかったことがわかるでしょうか?そう。ゴールとはこういうものだということです。
- 最終到達地点がどういう状態か現時点ではよくわからない
- 実現する具体的な方法も現時点ではよくわからない
- 金銭的対価がなくても「やる」と即決できるもの
- 自分の生き方を変えないと達成できない
- 他人に話したら笑われる・バカにされる・批判される
ゴールの条件を列挙してみましたが、それでも「実現したいこと」が本当に心の底からやりたいことなのであり、ゴールなのです。あなたのゴールはどのようなものですか?
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