ロシアがウクライナにある欧州最大級の原子力発電所を武力で制圧しました。原子力発電所を攻撃するというプーチン大統領の強気な姿勢から「世界の終わり」を想像してしまった人もいるでしょう。
今回は「世界の終わり」について考えさせられる映画を紹介します。
予告動画)メランコリア
これ以降の内容は、ネタバレも含みますのでご注意ください。
知識人の裏切り
コロナ禍でわたしが思い出したのがジュリアン・バンダというフランス人哲学者の書いた「知識人の裏切り」という本です。
「知識人の裏切り」では、「世の中の一面しか理解していない専門家がすべてをわかったような口ぶりでアドバイスをするな!」というような主張が展開されています。
コロナ禍の日本では、コロナの専門家が「社会」についてあーしなければいけないだの、こーしなければいけないだのとあれこれと「要請」していましたが、結果として日本「だけ」がコロナ禍から立ち直れていません。
2022年3月の上旬にはアメリカニューヨークの飲食店では、コロナワクチンの接種証明書などがなくても飲食店を利用できるようになりましたし、その1か月前の2月14日にはアメリカンフットボールの祭典「スーパーボール」が開催されましたが、安くても50万円以上もするチケットの争奪戦となり、会場でマスクをつけている人なんて誰一人としていなかったそうです。
日本はどうか?東京港区をほぼ毎日自転車で定点観測をしているからわかるのですが、外出している人のほとんどがいまだにマスクをしています。(2022年3月時点)
本当にいつになったら日本人はマスクをやめられるのでしょうか?いつになったら「ワクチン・検査パッケージ制度」をやめられるのでしょうか?
不安だからやめられない
不安になるといろいろな「専門家」のアドバイスを聞きたくなります。ロシアがウクライナにある原子力発電所を武力制圧した……なんて話をきけば、「核戦争」をイメージして不安になる人もいるかもしれません。
不安に陥ると「計算可能性」に縋(すが)りたくなる気持ちはわからないではありません。バブルが崩壊したとき「今後日本経済はどうなるのか?」が話題になりました。コロナ禍でもロシアのウクライナ侵攻でも「今後どうなるのか?」が大きな話題になりました。
しかし……冷静になって考えてほしいのですが……そもそも「今後どうなるのか?」ということがわかっているのであれば、プーチン大統領がウクライナ侵攻を決断していないわけです。つまり歴史の大原則は「誰も将来のことを予測できない」のです。
「誰も将来のことを予測できない」というのが歴史の鉄則なのに、株の世界でも何の世界でも「今後どうなるか?」ということに多くの人の関心が集まります。そして「専門家」がさも信頼できる人のようにしてメディアで持論を語り、多くの人が専門家の意見に振り回されているのです。
予測もほどほどに
今回紹介した映画「メランコリア」は、マトモな人間と異常な人間との逆転劇に注目してほしい作品です。
計算可能性に満ちた世界、つまりわたしたちの日常において「異常」だと思われていた人間が危機において「マトモ」になり、逆に日常において「マトモ」だと思われていた人間が危機に直面すると「異常」になるのです。
コロナ禍では「マトモ」だと思われていた人間の多くが「異常」になりました。薬局にはマスクを求める大行列ができ、マスクがないとわかると店員に殴り掛かりそうになるほど興奮した人もいました。
また持続化給付金や復活支援金などの制度をめぐっては「初日に申し込んだのに1か月経過しても給付金が振り込まれない!!」という不満が噴出しました。
マスクが買えることを期待して薬局の行列に並んだのにマスクが買えないと怒りたくなる気持ちもわかりますし、申し込みから2週間で振り込まれるという触れ込みだった持続化給付金や事業復活支援金において、約束の期間を過ぎてもお金が振り込まれないと困るのもわかります。
しかし「予測不可能なこと」がよく起こるのが現実である以上、「予測不可能なこと」に慣れる必要があるのもまた事実なのではないでしょうか。
期待はずれの連続
頑張って勉強していい大学に入り、外資系の戦略コンサルタントになればバラ色の人生が待っていると無邪気に信じている時期がわたしにもありました。しかし幻想でした。脱サラして立ち上げたブログで毎月30万円以上稼げたと思った瞬間に、ブログがGoogleから嫌われてアクセス数が激減しました。
どうにかしないと……と思って今度はアフィリエイトにハマったわたしは、朝起きてアフィリエイト収益を確認したら7万円以上の収益が確定していた……という生活を手に入れましたが、そのような生活も長くは続きませんでした。
友人の10人中10人が「仮想通貨?なにそれ?」という時期に購入したビットコインが忘れたころに爆上がりするということも経験しましたが、「どうせそれも長く続かないだろう」という確信がありました。現実にそうなりました。
友人の10人中10人が「Uber Eats?なにそれ?」という時期に、デスクワークによる運動不足を解消するために配達員をはじめましたが、いい時期も悪い時期もあることはやる前からわかっていました。しかしそれがわからない人たちは「売り上げが下がった上がった」ということで一喜一憂しています。
大事なことは「想定外」が起こったときにもパニックにならずに冷静に対処することなのです。いろいろな誘惑があるでしょうし、いろいろな想定外がこの先もあるでしょうが、どっしりと自分の人生を生きることを忘れてはいけないのです。
■ 社会を学べる映画集
