仮想通貨の正体

テレビや新聞などで「仮想通貨」のニュースを耳にすることはあっても、仮想通貨に直接触れたことがある人はいないはずです。そう。仮想通貨の本質は「データ」なのです。

仮想通貨のデータを「紙」に印字することができるATMが海外には存在するそうです。

仮想通貨もデータ

仮想通貨の一つであるビットコインの取引履歴は、「chainFlyer」というウェブサイトを利用すれば誰でも確認することができます。

chainFlyer

一つ一つのブロックのなかには、取引履歴のデータがつまっています。例えば上図にある「513455番目」の箱を開いてみると、以下のようなデータを閲覧できます。

ビットコインの取引履歴

取引履歴のデータを確認することによって、「どこ」から「どこ」にビットコインが移動したのかを確認できる仕組みになっています。

銀行預金も同じこと

さきほど「どこ」から「どこ」にビットコインが移動したのかを確認できる」と説明しましたが、銀行が同じことをやっています。

どこの銀行も顧客の取引データは厳重に管理しており、外部からのハッキングなどで取引履歴を改ざんすることは、ほぼ不可能です。銀行は厳重なセキュリティーレベルを担保するために、莫大なコストをかけています。

その一方でビットコインなどの仮想通貨は、取引履歴のデータを改ざんするよりもビットコインの健全な発展のために尽力したほうがメリットになるような仕組みを導入することによってセキュリティーのレベルを担保しています。

仮想通貨の嘘

今回の講義で仮想通貨について取り上げた理由は、「『法貨(円)』も『仮想通貨』も情報(データ)である」という事実をハッキリさせたかったからです。

巷ではビットコインなどを「仮想通貨」とひとくくりにしていますが、実は「仮想通貨」という呼び名にこそ、嘘が混じっています。

実は仮想通貨をあらわす英語は”Cryptocurrency”であり、直訳すれば「暗号通貨」という意味です。詳しく説明はしませんが、ビットコインには暗号技術がたくさん利用されているため、「暗号通貨」と命名されているのです。

しかし日本では「暗号通貨」と訳さずに、「仮想通貨」という呼び名が定着しています。なぜだと思いますか?

おそらく「仮想通貨」という表現により、以下のようなメッセージを無意識に刷り込む目的があったのだと推測します。

仮想通貨は『仮想』のおもちゃみたいな通貨だけど、円は『リアル』な通貨だから価値がある

もちろん真相はわかりませんが、仮想通貨も円も「データ」(情報)であり、価値の裏付けとなっているのは「信用」であるという点では一緒です。

円は社会システム(納税・預金・法律・ITシステム等)により信用が担保されています。その一方で仮想通貨は、相互監視の仕組みが価値を担保しているのです。

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