赤い闇 ~ ジャーナリストの存在意義

ロシアのウクライナ侵攻で問題になったのはSNSのフェイクニュースでした。「ウクライナがこんな悪いことをやっている!」と画像つきで報じているニュースにかなりのフェイクが紛れていたのです。

社会学者のジョセフ・クラッパーは、メディアそのものの内容よりも「どのような意見の人と一緒にメディアを見るかが重要」と主張しました。とはいえ現代社会に蔓延するSNSは、一人でチェックするのが一般的です。ですからフェイクを見抜ける可能性がほとんど期待できないのです。

わたしたちは「誰」を信用できるのでしょうか?

予告動画)赤い闇

これ以降の内容は、ネタバレも含みますのでご注意ください。

飢餓輸出

1933年のソ連は近代化に向けてまっしぐら。しかし近代化するためには資本の蓄積がなければ不可能です。日本のようにアメリカが世話をしてくれるわけでもなく、朝鮮戦争による特需により潤っているわけでもないソ連は、どのようにして資本を蓄積しているのでしょうか?

レーニンが出した答えは「飢餓輸出」でした。自国で生産した農作物を国民に与えることなく片っ端から輸出したのです。農民は一揆を起こして殺されるか、飢え死にするかの二択を迫られました。

もちろん「飢餓輸出」の実態が国際社会にバレたら大きな非難を浴びます。そこでソ連は「飢餓輸出」の実態を隠して、経済繁栄を装ったのです。

とはいえ、世界は大恐慌のまっただ中……なぜソ連だけが繁栄しているのだろうか?と疑問になったイギリス人が、単独でソ連に忍び込みます。

日本のジャーナリスト

残念ながら、ロシアのウクライナ侵攻において、NHKも民放もウクライナ現地へのジャーナリスト派遣を見送りました。残念ながら日本では『ジャーナリスト』は絶滅危惧種なのです。

繰り返しになりますが……残念ながら日本にはウクライナの現状をリアルタイムで伝えるCNNの女性記者のような存在は、本当にいないのです。

むしろ紛争地帯に行って拉致されようものならジャーナリストには「自業自得」、「危険な場所だとわかっていたのになぜ潜入したのか?」などと心ない声が浴びせられるでしょうし、実際にそういう事例もありました。

しかし……ジャーナリストは「本当はどうなっているのか?」ということを自分の目で見ることに価値があるのであり、メディアの視聴者が「危険な場所」だと認識できるのもジャーナリストのおかげなのです。

■ 社会を学べる映画集

『社会』を学べる映画