「アドラー心理学はモデルである」という前提を踏まえて、アドラー心理学の思想体系について説明していきたいと思います。なお以下の説明は、野田アドラー学でもなければ、岸見アドラー学でもなく、北アドラー学ですのでご承知おき下さい。
公理・定理
アドラー心理学には二つの公理があります。
公理
- 人は他者なしには生きられない(社会)
- 人間の行動は自由意志が選択した目的によって決まる(目的論)
公理を前提にすると、ひとつの公理が導き出されます。
定理
- すべての悩みは対人関係の悩み
人は他者なしには生きられないのに、一人一人の人間には自由意志があるために悩みが生まれるのです。
中核モデル
あらゆる悩みに直面した時に、個人はどのように行動するのでしょうか?アドラー心理学では、以下のように考えます。
中核モデル
- 自己が目的に応じてライフスタイルを参照する
人間は外部からの刺激に反応しますが、どのように反応するかは人それぞれです。
たとえば職場での長時間労働を「ブラック労働」だと考えるか「修行」だと考えるかは、自己・目的・ライフスタイルの組み合わせによって決まると考えるのです。
そしてアドラーは人生の課題として仕事・交友・愛の課題を挙げた上で、具体的な課題と向き合う武器として課題の分離・共同体感覚・勇気づけなどの概念を提唱しています。
これまでの議論を踏まえると、アドラー心理学の骨組みは非常にシンプルにまとめることができます。
アドラー心理学の骨組み
- 社会
→人は他者なしには生きられないのに自由意志があるがゆえに悩みが生まれる。 - 個人
→人は問題に直面すると、自己が目的に応じてライフスタイルを参照した上で行動を決める。 - 対人
→対人関係の問題と向き合う上で、課題の分離・共同体感覚・勇気づけなどを推奨している。
次回以降は、今回紹介したアドラー心理学の骨組みを、『社会』『個人』(自己・目的・ライフスタイル 等)『対人』(課題の分離・共同体感覚・勇気づけ・人生の課題 等)のカテゴリにわけて、それぞれ肉付けしていきたいと思います。
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