IQを上げるためには知識の蓄積が効果的です。そこで今回の講義では、結果を出すための知識の蓄積方法について解説したいと思います。
知識には2種類ある
知識には2種類あります。
- 体系化された知識
- 自然・社会現象
体系化された知識とは、ひらたくいえば「書籍でまとめてある知識」です。本屋にいって関連書籍を購入すれば手に入る知識のことを指します。その一方で自然・社会現象とは、わたしたちの身の回りで起こる様々な現象全般のことを指します。
例えば物理法則の知識は、体系化されているので教科書を読めば手に入りますが、「リンゴが落ちる」というのは自然・物理現象です。結果を出したいのであれば「体系化された知識」と「自然・物理現象」の両方の知識をインプットしなければなりません。
しかし残念なことに、「どちらか一方だけ」になってしまうことが多いのです。
例えば「体系化された知識」しかマスターしていなければ「経済学を学んでも家計を管理したことがない」、「経営学を学んだのに企業を経営したことがない」、「心理学を学んだのに身近な人の心理を理解していない」といった状況に陥ってしまいます。
また「自然・物理現象」だけしか理解していれば、結果は出せることもあるけど行き当たりばったりで再現性がないという状況に陥ってしまいます。
ですから結果を出したければ、体系化された知識と、自然・物理現象という2種類の知識があることを理解し、どちらにも目を向けようとする姿勢が必要です。
知識を結びつける
知識には2種類あることを理解したら、それぞれの知識を結びつける(関連付ける)ことが重要です。
例えばマーケティングについて勉強したら、通販で買い物をするとき、街中をブラブラする時、レストランで飲食をするときなどに、マーケティングの知識が現実社会とどう結びつくか考えてみるのです。
例えば、マーケティングの教科書で「お客様視点でのサービス提供」を学習したら、世の中のあらゆるビジネスで本当にお客様視点でのサービス提供がなされているか調査してみるのです。
注意深く世の中を観察すれば、ほとんどの場合においてお客様視点でのサービスなどされていないことに気づくと思います。例えば、携帯電話を購入すればレ点商法に遭遇する可能性だってあるでしょう。
レ点商法とは、スマートフォン・携帯電話などを購入する時、「すぐに解約してもいいですから」といわれて、必要のないオプション欄にチェックをつけることを半ば強制される販売手法のこと。
事実としてCMの好感度ランキングで上位を占めるdocomo・au・ソフトバンクといった有名企業ですら、お客様視点とはほど遠いサービスの押し売りを黙認していたりするのです。
また将来カフェを開きたいのであれば、有名店の看板の出し方、メニューの紙質、トイレの清潔度などにも神経をとがらせて情報を収集すると、書籍だけでは学ぶことのできない「カフェ運営のコツ」を学ぶことができるはずです。
そして知識を関連付けることに慣れた頃には、あなたの目から見える景色は、他人が見ている景色とはかなり異なるものになっているはずです。
知識をインプットするコツ
結果を出すための知識には2種類あり、それら2つを関連付けることの重要性について説明しました。最後に、それぞれの知識をインプットするコツについて補足しておきます。
体系化された知識をインプットするコツ
体系化された知識をインプットする細かいテクニックはたくさんあるのですが、そのなかでも誰もが知っておいて損しないであろう心構えをいくつかご紹介します。
最高の教科書を探す
体系化された知識を学ぶとき「誰から学ぶか」は本当に重要です。その知識について本当に理解している人から学習すれば「すぐに理解できる」のに、よくわかっていない人から学習すれば知識を習得するだけで長い時間を必要とするでしょう。
ですから特定の知識を身につける時は、たまたま目についた1冊に目を向けるのではなく、関連する書籍をなるべく多く取り寄せて「どの書籍が一番わかりやすいか?」という部分に着目しましょう。自分にとって最高の教科書は、自分で選別することが重要です。
逆に、もし「誰から学んでも同じ」だと思うのであれば、その知識はすでに陳腐化している可能性が極めて高いです。本当にその知識が必要であれば、短時間で集中的に学べばいいですが、もしそうでないなら、「学習しない」という選択肢もあることは覚えておきましょう。
一気に学ぶ
特定の知識をインプットする時は、「一気に学ぶ」ことをおすすめします。例えば教科書を購入して、「1日5ページずつ読む」といった学習方法ではなく、「休日に全ページ一気に読む」ようにしましょう。
なぜならば教科書で取り上げられている1つ1つのテーマは独立しておらずそれぞれ関連しているため、知識の関連性は全体像を把握しないと見えてこないからです。全体像を理解してはじめて「あの時、あのことを説明したのは、こういった理由があったからなのか」といった具合に理解を深めることができるのです。
繰り返し学ぶ
頭のいい人たちの知識体系に触れた時は、「よくわからないけど、なんとなくすごいことはわかる」という状況に陥り、理解が追いつかないことはよくあることです。あまり理解していない自覚があるときは、「少し時間をおいてから」、「繰り返し学ぶ」ことが有効です。
ある大学教授の方は、「ある哲学者の思想を本当の意味で理解できたのは、その他の哲学者の思想について繰り返し学習した時だった」と述べています。理解したと思っていた知識でも、他の知識に照らし合わせると理解が浅かったと感じることは珍しいことではありません。
「少し時間をおいてから」、「繰り返し学ぶ」ことで、あなたですら思ってもみなかったほど深いレベルで知識を消化できるようになるはずです。
自然・社会現象をインプットするコツ
自然・社会現象をインプットするコツについては、1つだけご紹介します。
他の選択肢を検討する
自然・社会現象を、固定概念や常識をとっぱらって観察することは非常に難しいことです。例えば電車で騒いでいる子どもがいる時に「お母さんが亡くなって混乱しているのではないか?」と想像する人はほとんどいないと思います。
人は誰でも目の前の現象を、過去に蓄積してきた情報からでしか判断できないのです。極端な話ですが、目の前に宇宙人がいたとしても宇宙人が何ものであるのか知らなければ宇宙人の存在を理解することはできません。
わたしたちは色眼鏡を通して、世界を見ているのです。そして色眼鏡を完全に外すことは極めて難しいということを認識する必要があります。色眼鏡を完全に外したければ悟らなければいけません。
悟るとは、煩悩を捨て去り偏見や固定観念をもっていない状況です。例えば、他人の子どもと自分の血のつながった子どもをまったく分け隔てなく育てることができれば悟りの状態に近づいています。
しかし(繰り返しになりますが)悟ることは、誰にとっても難しいことでしょう。だからこそ「わたしたちは色眼鏡を通して、世界を見ている」ことをあらかじめ理解しておくことが重要になるわけです。
具体的には「もしかすると、見えていないものがあるのではないか?」、「見えているつもりも、別の見方があるんじゃないだろうか?」と自分で自分を疑う態度が大切になります。
そうすれば「絶対に正しい」、「常識だから」という言葉に悪影響を受けることなく、現実社会からゴールに関連する情報をたくさん受け取ることができるはずです。
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