ホラー映画といえば……突然大きな音がしたり、突然血みどろの人間が出現したりと、お化け屋敷で後ろから「わっ!!!」と驚かすような映画を想像するでしょう。
しかし今回紹介するホラー映画は、観客の不完全情報を利用するのではなく、むしろ観客が当たり前に信用しているものを裏切ることで観客を恐怖に陥れるのです。
予告動画)地獄の警備員
現実は現実なのか?
カール・グスタフ・ユングは『空飛ぶ円盤』で、「神秘体験の存在は神秘現象の存在を意味しない」という有名な言葉を残しました。あなたが幽霊を目撃したからといって、幽霊が存在するわけではないということなのですが、神秘体験だけではなく現実体験だってそうなのです。
つまりあなたが何かを目撃したり体験し、「これが現実」という確信を深めたところで、「現実の存在」を意味するわけではないのです。例えばあなたが友人から嫌われている体験をしたところで、友人が本当にあなたを嫌っていることの証拠になるわけではないのです。
なぜそんなことが起きるのでしょうか?カラクリは……
認識は錯覚
機能的には完全に視神経が健全な人が、はじめてモノを見ると、何も見えないそうです。わたしたちが「見えている」と感じるのは、わたしたちの脳が言語的概念をベースに対象を補正するからです。
例えば結婚して子どもが生まれると、街に子どもがたくさんいることに気づきます。また自転車が趣味になると街中を走行している自転車についつい目がいく……というように、ある瞬間から脳はそれらに関する情報を収集しはじめるのです。
そう。わたしたちの「見えている」という体験は錯覚であり、何かにピントが合っていると感じること自体が実は脳がつくり出した「嘘」なのです。しかしわたしたちは日常生活で「嘘」に気づくことはありません。
「日常だと思っていたものが、実は日常じゃなかった」ということを体感したい方は、是非、「地獄の警備員」を鑑賞してください!「本当のホラー」を体験できるはずです。
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